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漫画、小説、映画などの感想

漫画や小説など最近読んだ本、あるいは映像作品などの感想を書いております

気まぐれ指数 星新一

数年ぶりに本棚から引っ張り出して読み返しました。星新一作品には珍しい長編小説です。氏の長編ですと「ブランコのむこうで」も読みましたが、こちらは子供向けのファンタジーでいくつかの短いエピソードで構成されています。

「気まぐれ指数」は新聞に連載されていた作品らしく、ユーモアあふれる大人向けの童話といったところでしょうか。

ビックリ箱作りのアイデアマン・黒田は化粧品のセールスガールをしている須美子と仏像を窃盗し、持ち主に身代金を要求します。仏像の持ち主である佐枝子は神主の邦高に助力をこい、犯人に紙くず同然の株券をつかませようとします。犯人側の黒田たちもニセの仏像を佐枝子につかませようとします。

こう説明するとなにやら物騒で殺伐とした話のようですが、そこは星新一作品ですので独特のテンポの軽いノリとなっております。

騙し騙されを繰り返し、最終的には犯人側と盗まれた側が意気投合してハッピーエンドとなります。

星新一にしか作れない世界だと思いました。ショートショートばかりでなく長編ももっと残してほしかったです。