シン・ゴジラ 感想
遅ればせながらようやく観てきましたよ、シン・ゴジラ。月曜日は映画が安い日ということで、公開初日からけっこう日が過ぎてると思うんですが、満席まではいかないものの、席が9割ぐらいうまってたと思います。
脚本も映像もかなりよかったですね。
映像に関しては樋口真嗣が特技監督をしてるので、自分の中のハードルはだいぶ上がっていたのですが、期待以上のものを見せてもらったと思います。大迫力でした。
余談ですが、この人の作ったガメラ3の映像はスゴかった。当時、京都に住んでいたのですが、本物の京都駅が本物のガメラに破壊されてるような気がしました。
画面のカット割りなんかも印象に残っています。庵野監督の仕事なんですかね?
ゴジラが画面の中心にいるシーンは、構図が絵画のようにバシっと決まってることが多く、かっこよかったです。
いままでのゴジラにはない生体描写も多々ありましたね。
形態進化するという設定、初期形態のグロさ、背びれからビームを出したり、口から熱線をだすとき下顎が割れたりするのはするのは賛否あるでしょうが、自分はよかったと思います。最初に初期形態を見たときはまさかこいつがゴジラになるとは思わなかったので少々面くらいましたが。
一番すごいと思ったシーンは東京が壊滅するシーンです。エヴァンゲリオンを彷彿とさせますが、実に終末的で破滅の美学のようなものを感じました。一番の見所ではないでしょうか。
脚本に関してはすごく丁寧に作られてるといった印象を受けました。友人がパトレイバー2みたいだと言っていましたが、それもわかるような気がします。リアルシュミレーション的な作劇がそう言った印象を与えるんではないでしょうか。
実際に巨大で生物が東京に上陸したら、政治家はどう動くのか、日本はどう混乱するのかといったシュミレーションですよね。パンフレットをみると脚本の庵野監督が関係者にかなり取材したと書いてありました。
自分の中で庵野監督のイメージは、エヴァンゲリオンの印象が強く、途中でストーリーをほっぽり投げちゃう人、むちゃくちゃやる人って感じだったんですけど、すごく良心的な物語を作っていると思いました。
広島、長崎に続く第三の原爆投下を許してはいけない。そのために奔走する主人公たちのすがたは、感情移入しやすかったです。日本のみならず世界中の人に見てもらいたいですね。
あと、印象的だったのは石原さとみ演ずる米国大統領特使です。英語がうまいのかどうかはよくわからないのですが、様になってると思いました。テンションも高くて存在感抜群でしたね。世間的には低評価らしいですが、彼女の演技が物語にメリハリをつけてくれたような気がします。