漫画、小説、映画などの感想

漫画や小説など最近読んだ本、あるいは映像作品などの感想を書いております

ブルーピリオド 感想

10巻まで読みました。高2の時点で経験値ゼロの状態から東京芸大を目指す受験編は、美術部なのにスポーツ漫画的な面白さを感じました。
タッチもスラムダンクも主人公は高校入るまでは未経験でしたよね。経験がなくて様々なテクニックがないぶん自分の長所、限られた武器を使って、うまく立ち回るところなんかがよく似ていると思います。
がむしゃらな情熱がいかにも青春って感じがしてよかったですね。熱中出来るものに出会う前と後で人間が変わるじゃないですか。青春時代、何か目標を持って努力したことがあるなら人間なら応援したくなるのが人情だと思います。私立はいけないから東京芸大一本に絞って受験ってのも緊張感がありました。
明確なゴール地点があった受験編とくらべると大学編は、またちょっと違った雰囲気になりましたね。芸術やってる人の群像劇って側面は受験編の頃からありましたけど、よりそこに比重が置かれている印象を受けます。面白さの質が変わったというか、自分はあまり興味を惹かれませんでした。
この作者さんって女性ですよね。表現とか人物描写が少女漫画っぽさを感じます。男性キャラはいかにも女の人が描く男の子って感じですし、女性キャラは男はこうは描けんわなぁと思うところがちらほら。
最後にちょっと、これはどうかと思うところなんですけど、序盤でサッカーを友人たちと観て、自分とは関係ないところでおきてることなのに、熱中してる自分に虚しさを感じるシーンってまんま「最強伝説黒沢」の冒頭じゃないですか。観てるシチュエーションもスポーツも心情もいっしょって、さすがにどうかと思いますね。ほかの作品に影響うけるのは悪くないんですが、影響うけた作品の中身の部分を盗まなきゃいけないのに、表面盗んでどうすんの?って思いました。せめてもう少し上手にパクってほしかったです。